Thibaud Boudignon / ティボー・ブーディニョン 生産量は極めて少なく、現地でも入手困難な希少なワイン。 ![]() 【パリの三ツ星にオンリスト】 ジョルジュ・サンク、ギィ・サヴォワ 、アルページュ 、パヴィヨン・ルドワイヤン、ブリストル…他 2009年の初ヴィンテージから、瞬く間にトップ生産者の地位へと登りつめた。アンジューにおけるシュナン・ブランのポテンシャルを見出し、既に偉大なワインを生み出している。 数十年かけても大成することなく終わる生産者もいれば、ゼロからのスタートで瞬く間に驚くべきワインを生み出す生産者もいる。ロワールに突如として現れたティボー・ブーディニョンは後者の最たる例だ。初ヴィンテージは2009年。アンジューに所有するシュナン・ブランの1.7haの小さな畑から生み出された彼の作品は、すぐにフランスのワイン関係者の熱い注目を集めた。フランス各地の多くの星付きレストランから求められ、ワイン評価誌のルヴュ・デュ・ヴァン・ド・フランスで「偉大な発見」と称えられた。生産量は少なく、飲む機会を得るのは難しいが、ワインに造詣深い現地のプロフェッショナルが口々にその名を挙げる存在である。ボルドーのメドックで生まれ育ったティボーはワイン生産者の家系出身ではなかったが、彼の祖父はメドックの生産者にブドウの仕立て用の支柱を供給していた。時には支柱とワインを交換することもあったそうだ。ティボーにとって上質なワインは子供の頃から身近な存在であり、いつしかワインを人生の一部と感じるようになっていた。彼に大きな転機が訪れたのは10代の頃。祖父と母を相次いで亡くしたのだ。彼らから相当額の遺産を相続したが、母のフランソワーズは1通の手紙も遺していた。「このお金で自分の人生を始めなさい」。刹那的な消費には走らないように、と母親らしい注意書きが添えられたそのメッセージを目にしたティボーは、ワイン造りを生涯の仕事することに決めたのである。 細部までこだわり、徹底された畑仕事 「シュナンの耽美主義者を喜ばせる」と評されるアンジュー |
現地ロワールやパリですら入手困難!
偉大なシュナン・ブランのスペシャリストが造る、ストラクチャーとボディ、ロッシュ・オー・モワンヌを彷彿とさせる1本。
10代の頃に祖父と母が亡くなり遺産を相続した際、ワイン造りの道に進むことを決意。オーストラリア、ボルドー、ブルゴーニュでの修業を経てロワールのシャトー・スーシェリーの醸造責任者に就任すると、アンジューのテロワールに惚れ込み2009年にわずか1.7haの畑から自身の初ヴィンテージをリリース。展示会への出品もなしに、ソムリエ達の間で評判が広がり、アンジューでありながら瞬く間に熱い注目を集めフランス各地の星付きレストランから求められるようになった。
今や彼のワインは現地のレストランで95%が買われてしまうため、残りの5%しか国外に出回らない希少品。アンジューの常識を覆す味わいで2018年度にはフランスのトップ10生産者に選出され、ロワールという枠を飛び越えてスター生産者へと仲間入りを果たした。
「サヴニエール ラ・ヴィーニュ・サンドレ」は、所有畑の中で最も小さな区画(0.5ha)で小さな丘の南向き斜面に位置する。粘土質が強くブルゴーニュに似た土壌。大らかで力強い果実味とピンと張りつめたミネラルが絶妙に混ざり合うアロマ。コクとボリュームを感じる口当たりで、力強い果実味としっかりとしたストラクチャーが共存している。ティボー曰く、ロッシュ・オー・モワンヌを彷彿させるスタイル。年産僅か2000本。
■2020年ヴィンテージ情報■
2020年はとても良い年だった。4月が暖かく生育の季節は早く始まり、夏はかなり暑く乾燥していたので、9月初旬に収穫した。2020年は熟すのが非常に簡単で収穫も十分だった。ワインはエネルギーに満ち溢れ、ミネラルのおかげでフレッシュさが保たれている。
■テクニカル情報■
ブドウ品種:シュナン・ブラン100%
栽培方法:有機栽培
ワインメイキング:収穫後、ゆっくりとプレス。発酵後に熟成させる。
醸造・熟成:500Lの樽50%、バリック50%で発酵、12ヶ月熟成
Thibaud Boudignon Savennieres La Vigne Cendree
ティボー・ブーディニョン サヴニエール ラ・ヴィーニュ・サンドレ
生産地:フランス ロワール アンジュー・ソミュール
原産地呼称:AOC. SAVENNIERES
ぶどう品種:シュナン・ブラン 100%
味わい:白ワイン 辛口